公的医療保険は、原則すべての人が加入している保険です。
公的医療保険には、主に3種類あります。
それぞれの加入している保険制度の中で、所得などを基準として保険料は決まっています。
そして、みんなで保険料を出し合った分が、運悪く病気や怪我になってしまった人への医療費補助になるわけです。
国民みんなのお金で、助け合っている保険ですね!
健康保険とは、民間のサラリーマンなどを被保険者として本人、その扶養している家族の病気・ケガ・死亡・出産に対して保険給付が受けられる制度です。
本人 | 扶養家族 | |
病気・けが | 療養の給付、高額療養費、 傷病手当金、移送費など | 家族療養費、高額療養費、 家族移送費など |
出産 | 出産育児一時金、 出産手当金 | 家族出産育児一時金 |
死亡 | 埋葬料(費) | 家族埋葬料 |
【傷病手当金とは?】
病気やケガで会社を休み事業主から報酬が支払われないときに給付を受けることができます。(連続3日以上休んだ場合に4日目から支給)。
給付金額は標準報酬日額の3分の2相当額で、期間は1年半以内です。
【出産手当金とは?】
出産のために会社を休み事業主から報酬が支払われない時に給付を受けることができます。
給付金額は標準報酬日額の3分の2相当額で、期間は出産日以前42日目より出産翌日以後56日目までの間です。
【出産育児一時金とは?】
本人または扶養家族が妊娠4ヶ月以上で出産(死産・流産を含む)したときに、子供1人につき38万円が支給される。
【埋葬料とは?】
本人または扶養家族が死亡したときは、遺族に埋葬料5万円が支給されます。
職場の健康保険や生活保護世帯を覗き、すべての人が加入しなければならない保険です。
健康保険と給付内容はほとんど同じですが、「出産手当金」、「傷病手当金」は国民健康保険にはありません。
医療費の自己負担額は、加入している制度に関係なく小学校入学前は2割負担、小学校以上70歳未満は3割負担、70歳以上75歳未満は2割(ただし、平成24年3月31日までは1割)負担、75歳以上1割負担。(70歳以上で現役並みに収入がある場合は一律3割負担)となっています。
一番多い層の3割負担で考えると、実際の医療費が1万円かかったとしたら、3000円を支払うことになります。
1万円の3割と言えばたいした金額にはなりませんが、もし手術や入院をして、1ヶ月100万円かかってしまったらどうでしょう?
3割負担でも、30万円という大金になってしまうわけです。
これはちょっと辛いですよね。
そんな時のために、「高額療養費」があります。